前回、
「祖父の絵」
「母が亡くなって出てきた祖父母の物」のお話をしました。
母の遺品整理をしていて、とても困ったこと、それは、
母がどうしたかったのか分からーん
ということでした。
人が生きていた後を片付けるのですから、それなりの量の物を処分するということは覚悟の上です。
下着や洗面所まわりの物など、もう確実に使うことのない物は、意外とどんどんゴミ袋に入れていくことができました。
まぁ、妹と大泣きしながらでしたけど。
そう、使う人がいないんだから、もうゴミなんですよね。
母の場合は、そんなに高価な物も持っていなかったので形見分けと言っても
その場で、妹と
「このジャケットもらってもいい?」
「アクセサリーで欲しい物ある?」
「これは、おばちゃん(母の妹)にあげよう」
と、取り合いになるようなことはありませんでした。
父がそのまま実家で暮らし続けるということもあり、すぐに片付けなくても置いておいて良かったですし。
困ったのは、思い出の品。
私たち娘にとっては必要のない物だけど、母が大切にしていた物は捨てても良いのか、捨てる他に方法はないのだけど、どうしたら良いのか、とても困りました。
手紙、写真、絵、
私たち娘のために取っておいてくれた物、
私たちの子供の頃の作品。
お棺に入れてあげれたら良かったと思う物も、後からたくさん出てきました。
結局、数日では片付けきれずに、そのままにしてあります。
父があの実家をはなれる時に、全部全部カタをつけよう。
私が、高齢のお客様からの依頼で片付けをお手伝いする時、
「生前整理」「物を減らす」「捨てる」という言葉は使いません。
あくまで、今と、これからの生活に必要な物を使いやすく、を一緒に考えます。
ただ、必ず出てくる「今使っていない物」「これからも使わない物」は、どうしたいのか、を確認しておきます。
すぐに捨てなくていいんです、持ったままで良いと思います。
”いずれ誰かにあげたい”
”いつか捨てる”
”売ってほしい”
その気持ちを自分の中で確認するだけで十分、りっぱな生前整理です。思い出を手放す必要はありません。
(その気持ちを付箋にでも書いて貼っておいてもらえると、後から片付ける人にとって、とてもありがたいですが。)
母がどうしたかったのか、聴いてあげられたら良かったのな~。
次回、この時期の雪国あるある、「緊急特命!ストーブを収納せよ!」です。
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