終活とは直接関係がないのですが、今日は、父との思い出話を少し。
私の中で”父の姿”と言うと、強烈に思い出すのが、小学校の修学旅行の時。
修学旅行って、解散の時、学校とか駅に夕方着いて、親が迎えに来て連れて帰る、みたいな感じじゃなかったですか?
解散式みたいなのがあって、親も回りに立って見守りながら、校長先生のお話があったりして。
私の父は、そういう時、服はいつもポロシャツ、胸ポケットには当時まだすごく大きかった携帯電話がピッチピチに重そうに入っていて。
ズボンのベルトが下の方に下がって、ビールっ腹がぽっこり。
親達の最前列に、仁王立ちで。
ちょっとちょっとー
もー、格好良くない!!
他のお母さんとかは世間話してるのに、じっとこっちを探してるから、いつも何か、すごく目立ったんですよね。
こっちはまだ楽しかった旅行の余韻で友達と非日常を楽しんでるのに、そんな父を見つけると、なんか一機に冷めちゃって、「ただいま」とか言いたくない。
お土産渡すのもなんかシャクに触る、冷たい態度になってしまっていました。
「楽しかったか?」の返事もぶっきら棒になってしまう、思春期の娘全快。
今でも、妹と昔話をすると「お父さんのお迎えの時の、あの最前列~あの胸ポケット~やめてよね~」って笑い話になります。
社会人になってから、
岡山の実家に飛行機で帰省して東京に帰る時に、家から岡山空港まで父が車で送ってくれた
ことがありました。
離陸直前の飛行機の窓から見える岡山空港の建物。
あの仁王立ちの父が見えました。
小さな空港だから、駐車場のはしっこまで見えるんです。金網のところで、じっと飛行機を見ている。
ずいぶん前に手荷物検査場でバイバイしたんだから、もう帰ったかと思ってた。
あの立ち姿、修学旅行の時のポロシャツ姿の父を思い出しました。
いつもそう、そうやって、じっと私達のことを見守ってくれている。
ずっと心配している。いつもいつも。
大切なことは口に出さないのに、父なりの一生懸命な子育て。
不器用な人。
次回「試される父との絆」です。